中国進出方法

 中国に進出する方法はいくつかありますが、大別すると「直接進出」と「間接進出」の2種類があります。

直接進出には駐在員事務所、支店、現地法人設立があり、間接進出にはマイノリティ出資、ディストリビュート方式、外部委託等があります。

①駐在人事務所

駐在員事務所(正式名称:外国企業常駐代表機構)は初期コストがかからず最もリスクが低い方法です。

(駐在員事務所で実施可能な業務)
・本社(日本)との業務連絡
・製品、サービスの紹介
・市場調査
・他社との技術・サービス交流 上記以外の実際の営業活動を行うことは原則認められておらず、仮にコミッション等の収入が発生すれば、課税対象となります。(経費課税方式が一般的) 
他にも駐在員の給与や社会保険、ビザの問題があります。

②支店
中国は外資規制が厳しく一部の業態しか支店設立が認められていません。
(限定列挙されてる業種)
  ・航空会社
  ・保険会社
  ・銀行
  ・会計事務所
  ・法律事務所

③現地法人
以下の3つの種類があります。
 ・内資企業
  100%中国人または中国企業が出資する会社で手続的には最も簡単です。
 ・独資企業
  100%日本人または日本企業が出資する会社で手続的には最も複雑です。
 ・合弁企業
  日本人(または日本企業)と中国人(または中国事業)がそれぞれ出資する会社で手続的には上記2つの中間といった感じです。

④間接進出
 ・マイノリティ出資
  既存の中国企業に少額出資(10%40%程度)するものですが、前述の合弁企業と同じ形式になり、新たに法人を設立するよりは時間を短縮できます。
 ・ディストリビュート
  英語で「distribute」、卸売業者が小売業者に商品等を卸すことをいいますが、日本企業が中国企業とアライアンスし、日本の商品・製品・サービスを独占・非独占的に販売することを指します。
 ・外部委託
  現地企業に製品の製造や商品・製品の販売委託をする方法です。
  人件費高騰に伴い、製造委託は徐々に東南アジアにシフトしているのが現状です。

  現地法人設立時の留意点

①進出場所

 上海や北京等の都市部に法人登記し、各地方都市には支店(分公司)登記して事業を行うのが王道です。

本店登記場所も地域によっては優遇税制もあるため、事前調査が必要となります。

②規制業種

 業種や取扱い商品によっては管轄の省庁の認可が必要となります。

③資本金

 業種によって最低資本金が定めれらていますが、総資本金額と資本金の設定がポイントで、両者の差額が外貨借入枠となります。

④役員構成

董事長は日本人の方が望ましいと言えますが、董事や総経理に中国人含めて誰を任命するかがポイントです。独資企業では董事長兼総経理というケースが少なくありません。

 中国現地法人における主な資金調達手段

  出資

   ⇒(メリット)   ・現法の負担は少なく、自己資本、投資総額が充実します。

 

    (デメリット)   ・増資後の減資が困難となっています。

<中国での借入>邦銀(中国拠点)や地場銀行からの借入

    ⇒(メリット)  ・特に邦銀(中国拠点)では、本社保証等により、本社グループの

                                      信用力を活用できます。

    (デメリット)    ・貸出方針が変更されるケースがあります。

             ・邦銀(中国拠点)の場合、原則、本社保証、または日本の取引

                                      銀行のスタンドバイL/Cが必要です。

             ・地場銀行の場合、原則、不動産担保や日本の取引銀行

                                      スタンドバイL/Cが必要です。

 

<グループ金融>親会社等の中国国外企業からの借入(親子ローン)

 

      ⇒(メリット)中国国内における貸出規制の影響を受けにくい手段です。

           ・グループ企業の余剰資金を活用し、資金の効率化が図れます。

           ・資金回収が増資に比べ容易です。

     (デメリット)・取引枠は外債枠の範囲内です。

              ・中長期借入は外債枠を消化します。

                                        (返済しても枠は復活しません)

 

<海外借入> 邦銀(日本拠点)からの借入(非居住者ローン)

 

     ⇒(メリット)・中国国内における貸出規制の影響を受けにくい手段です。

     (デメリット)・取引枠は外債枠の範囲内です。

            ・中長期借入は外債枠を消化します。

             (返済しても枠は復活しません)

 このように、一概に中国進出といってもその方法や資金調達種類も多岐にわたり、日本とは大きく異なる制度があることに注意する必要があります。

 取り組む事業や予算でどのような方法が今の時点でベストか、どういう点に特に注意を払うべきか・・・など、

まずはお気軽にご相談下さい。

お問合せ・ご相談はこちら

03-5940-7325

中国進出をお考えなら、経験豊富なTM総合会計事務所/上海豊矩管理諮詢有限公司(TMS Shanghai.co.,Ltd)にお任せください。
中国進出マーケティング調査、法人設立から設立後のフォロー(会計税務及び労務管理のアウトソーシング)まで、御社をサポートいたします。

お気軽にご相談ください。

対応エリア
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、中国(特に上海)、香港、マカオ、台湾

お気軽に
お問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

03-5940-7325
03-5940-7326

初回のご相談は無料です。お気軽にご連絡ください。

香港法人設立のポイント

『香港法人設立』について、ポイントをおさえて解説致します

中国進出のポイント

『中国進出方法』『現地法人設立時の留意点』『現地における資金調達手段等の重要なポイントを押さえる必要があります。

中国の会計・税務制度

日本と大きく異なる『中国の会計・税務制度について』解説いたします。

中国の労務制度

日本と大きく異なる『中国の労務制度について』解説いたします。

中国の預金口座
及び決済について

日本と大きく異なる中国の預  

金口座及び決済について解説いたします。

ごあいさつ

豊島写真2.jpg

代表の豊島 絵です。親切・丁寧な対応をモットーとしておりますのでお気軽にご相談ください。

税理士法人TM総合会計事務所/株式会社TMS

住所

〒112-0013
東京都文京区音羽1-17-18
護国寺SIAビル8階
〒200040 
上海市静安区愚園路315号
紫安大厦601 

主な業務地域

東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、中国(特に上海)、香港、マカオ、台湾